A社では、Googleスプレッドシートを使ってガントチャートを作成し、プロジェクト全体の工程管理を行っていました。ただし、スプレッドシートだけでは個別のタスク単位の管理が難しいため、Citrix Systems, Inc.が提供するプロジェクト管理ツール「Podio」も併用していました。
※プロジェクト管理ツール「Podio」については、以下の記事で詳しく紹介・解説しております。ぜひご覧ください。
たとえば、ガントチャート上に「商品Aの生産〜発売」というプロジェクトがある場合、その中には数百におよぶタスクが存在します。これらの細かなタスクはPodio上で管理されていますが、Podioには「期日」機能しかなく、これをタスクの開始日として設定する人と、終了日として設定する人が混在していたため、着手漏れが発生するという課題がありました。
たとえば「商品AのECページ作成」という6月1日から5日までの5日間のタスクがある場合、その期日を6月5日に設定してしまうと、6月1日に通知が来ず、タスクの開始が遅れるリスクが生じます。
このような課題を受けて、A社ではガントチャートとPodioを連携させ、タスクの開始日と終了日を確実に把握・通知できる仕組みを導入したいと考えました。
具体的には、ガントチャート上で「商品AのECページ作成」が6月1日〜5日と定義されている場合に、Podioでは以下の2つのタスクが自動で作成されるようにしたいという要望です。
Podioのタスク設定画面
オートプロジェクトでは、ガントチャートを参照して、1つのタスクにつき開始日と終了日の2つのタスクをPodio側に自動で作成する仕組みを開発しました。これにより、開始通知が漏れることがなくなり、タスクの着手が遅れるリスクが解消されました。
さらに、Podio側でタスクが完了状態に変更された際には、その情報が自動的にガントチャートにも反映されるよう、双方向での連携を実現しています。
開発前はガントチャートの制御をスプレッドシートの関数で行っていましたが、タスク数が多くなると処理が遅延する問題がありました。この課題に対しても、Google Apps Script(GAS)のスケジューラー機能を利用することで安定した運用を可能にしました。
また、PodioのAPIが不安定で疎通に失敗することがあったため、自動で再試行するリトライ処理も実装し、信頼性を高めました。
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