大企業の部署単位でできるIT・DX化 – 資料作成の自動化
目次
定期的な資料作成の必要性
企業では、社内外の関係者に向けて、決算や財務状況に関する資料を定期的に作成・公開する必要があります。この資料には、次のような情報を盛り込む必要があります。
売上関連
- 売上高、売上値引高、売上戻り高、売上割戻高
- 売上順位表(メーカー別/顧客別/製品別など)
- 目標、実績、達成率
仕入と在庫関連
- 仕入金額、在庫金額推移
- 回転率
利益関連
- 粗利益、営業利益、経常利益
- 特別損失、純利益
財務諸表
- 損益計算書
- キャッシュフロー
これらの情報をスライドにまとめると、数十ページのボリュームになります。
この資料を作成するには、該当のデータが記録されたファイルを開き、当月のデータが記載されたセルなどから必要な数字をスライドに転記し、グラフ化する作業が求められます。
スライドに入力が必要な箇所は100以上にのぼるため、この作業には多くの時間がかかります。また、100以上の項目を手作業で入力することで、ミスが発生するリスクも高まります。
項目が決まっているなら自動化できる
こうした課題は、自動化によって解決できます。
定型の資料作成は、手間がかかる割に付加価値を生みにくい作業です。このような作業こそ、自動化を導入し効率化することをお勧めします。
自動化のための準備
定型の資料作成を自動化するためには、次の準備が必要です。
- スライドでの表示に必要なデータをGoogleスプレッドシートに登録
- スライドのテンプレートをGoogleスライドで作成
自動化の仕組み
- GASを使用して、Googleスプレッドシートの内容をGoogleスライドに転記するプログラムを作成する
- Googleスライド側で、Googleスプレッドシートから転記する項目に対応するフィールド名を設定する
- Googleスプレッドシートにボタンを設置し、ボタンをクリックすると内容がGoogleスライドに転記されるようにアクションを設定する
以上で完了です。非常にシンプルな仕組みで、資料作成の自動化を行うことができます。
自動化のメリット
このシステムの導入により、毎月数時間かけていた資料作成が軽いチェックで済むようになり、業務効率が大幅に向上します。また、自動化により、手作業で入力する際に発生していたヒューマンエラーが解消され、資料の正確性が向上しました。

1:スライドのテンプレートをGoogleスライドで作成する

2:Googleスプレッドシートのボタンを押す

3:該当のデータがスライドに転記される
この結果、作業工数が削減され、作業者はより重要な分析や戦略立案といった付加価値の高い業務に集中できる環境を実現します。
まとめ
必要となる資料の種類や内容は企業ごとに異なりますが、弊社では柔軟な対応が可能です。各企業の個別の要件に合わせた自動化ソリューションを提案し、効率化をサポートします。お気軽にご相談ください。
